2007.3.27  やままゆ(山繭)

この村でも 戦前までは蚕を飼い 繭を売っていたらしい

今は無論  戦後の化学繊維におされ 日本の多くの村と同様その微塵もうかがえない
村の旧家では今でも 天井裏のかっての蚕部屋ともなっていた部屋が物置となり
養蚕の道具類も 埃のたまるままとなっている
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鮮やかな緑色をしたのがヤママユの繭

絹織物は高級品で 養蚕農家では晴れ着としても 高価でなかなか買える物ではなかった

そこで野蚕として やままゆ(天蚕)を集めてその代わりとした 家蚕にくらべると原糸は太く
光沢も悪く 何よりも太さがまちまちで 品質は全般的に劣るが 何しろ丈夫であった

世界的には 絹織物としては野蚕が多くを占める

今は素朴さが売り物として インドから東南アジアにかけ 盛んに織られているが
日本では自然林の破壊で 全くその姿を見掛けることが少なくなった
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ヤママユ 出典:Wikipedia

ヤママユは蛾の一種で 別名を天蚕(テンサン)ともいう 日本在来の代表的な野蚕であり
北海道から九州にかけて広く分布している 全国の落葉性雑木林に生息し
幼虫は ブナ科のナラ・クヌギ・コナラ・クリ・カシ・カシワ・ミズナラなどの葉を食す

幼虫は緑色で これらの木に貼り付き4回の脱皮を経て蚕となり 鮮やかな緑色をした繭を作る

8〜9月頃出現し卵の状態で越冬する 4回の脱皮を経て 鮮やかな緑色をした繭を作る

繭一粒から得られる糸は長さ約600〜700m 1000粒で約250〜300g程度の絹糸が採取される
この糸は「天蚕糸」と呼ばれている
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