肥後の守
教室で使われる筆記用具と言えば習字の時間を除いて鉛筆が唯一の物であった シャープペンシルが学用品として普及するのは昭和40年代も半ばになってのからことである 我々子供の頃は誰でも自分で鉛筆を削ることが出来た
言えば当たり前のことである 誰もが筆箱の中に刃物を入れていたし それで人を傷つけることは皆無といってよい
代表的なナイフと言えば「肥後の守」である 「侍」の肩書きのような名前だが出所及び謂われは今でも知らない

子供の小遣いで買え 又文房具として一般にも認知され子供相手の店ならどこにでも置いてあった
鉛筆を削り芯を研ぐ以外にも 竹とんぼを作ったりライトプレーンの製作など 遊びから図画工作の時間に
至るまで重宝した物である その後鉛筆削り器の出現と 後年シャープペンシルの普及で姿を消した
嘗て40軒を越えた製作工場は現在1軒を残すのみとなっている 思えば「肥後の守」は商標ではあるようだが
みんなが「同じ形」の小刀を作っていた訳で一般的に同じ名前で呼んでいた
だから子供の頃に使っていたのは正確に「肥後の守」とは言えないが 売る方は肥後の守として売っていた
そのため品質のばらつきは多く 粗悪品も多かったようである
今も売られていることが 先日立ち寄った出雲の「和鋼博物館」で知った
しかし工芸品的価格で100倍を越える価格に驚き
子供の頃文具屋の店に転がっていた物とは同じとは到底思うことが出来なかった
Link:e刃物 肥後の守」ホームページです http://www.ehamono.com/washiki/higo/

図画工作の教材としてよく作ったライトプレーン 自宅で作り出来がよいと自慢するため
必ず学校まで持っていった よく飛ぶ飛行機は講堂の屋根に引っかかり 用務員のおじさんに頼んで
取ってもらった 檜の角材 バルサ材 竹ひご 和紙 ニューム管(アルミ)で作り 当初プロペラも
木製であったが その後プラスチックに変わった 動力はゴム ゴムを巻くための「ワインダー」も確かあった
ライトプレーンを販売しているページ
Link:科学グッズ・科学おもちゃの販売ページ http://www.cats3.jp/frame33.htm