2007.01.10  大分県日田市高井町筏場(いかだば)  筏場眼鏡橋

<地図>
久留米〜日田の豊後街道である 内河野川と筑後川の合流地点に架かる単アーチの石橋で 文化3年(1806)に
架けられた 大分県最古の石橋である 時は文化文政の初頭 将軍家斉の施政期にあり 町人文化が花開く頃
十返舎一九の『東海道中膝栗毛』が刊行され 旅も盛んとなる時代のことである
「掲示板より」
江戸時代の文化3年(1806)に架けられた この橋は 大分県内で現存する最も古い石造アーチ橋である
橋の勾欄は失っているが 橋脚はよく残っており 全長9メートル 幅2.5メートル 高さ6.4メートルの
きれいな半円形を描いている 旧上野村安心院家の文書の中には 当時筑後街道の整備をおこなっていた
代官羽倉権九郎にあてた工事請負証文が残っている それによれば 高瀬筋の庄屋たちが 日田郡竹田村の
石工久治と五郎吉に依頼し造ったもので この橋を架けるのに延四百人の人手と石材九十本が使われたことがわかる
江戸時代の重要な交通路であった筑後街道の様子を偲ぶことができ 夜明の小月橋とともに当時の建築技術の
高さがうかがわれる 昭和61年3月31日 県有形文化財指定 日田市教育委員会
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上流側から撮影
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下流側から撮影
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「筏場という地名」
夜明にダムが出来る前 日田杉は筏に組まれ筑後川を下り搬出された 日田を出た筏はここで一度集められ
難所の瀬を一気に下っていく行く 材木の集積地であった下流の大川には 木材加工業の家具工場が集まり
九州各地の炭坑住宅で使われる 安価な卓袱台や箪笥を多く生産した
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残された親柱
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