2020.10.20 山口県美祢市秋芳町秋吉 秋吉台・龍護峰(りゅうごほう) 標高 425.5m

中国百名山の龍護峰は 日本一広いカルスト台地・秋吉台の西南部にあり 秋吉台の最高地点である
山頂では360度の展望が広がり 遠く九州大分の鶴見・由布岳を始め久住の山々も望める
秋吉台トレッキングマップを参考に 展望台駐車場から西の西山・御鉢山・龍護峰をめぐる
総距離・約7.5km 休憩含む所要時間・4時間 登山開始 10:05 終了時刻 14:10

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秋吉台トレッキングマップ https://akiyoshidai-park.com/pdf/TREKKING1_A3_b_0522.pdf
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1.円形展望台 2.妙見原 3.龍護峰分岐 4.西の西山 5.遊歩道合流 6.御鉢山 7.龍護峰
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標高グラフ
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10:05 秋吉台展望台無料駐車場
緑地公園 左端奥の山が龍護峰
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バスの右手が登山口
「ながじゃくり」に向かって下降
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ドリーネの「ながじゃくり」と西の西山 左の白い建物は「旧秋吉台グランドホテル」の廃墟
近くには「すだもふ山荘」の廃墟 今年の春には「秋芳ロイヤルホテル秋芳館」が倒産
国の天然記念物としての国定公園内は 廃墟だらけとなってしまう どうする「ニッポン」
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妙見原へ登る 約1.5kmある周遊歩道
10:30 妙見原から展望台を振り返る
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再び「鬼の穴」の縁に向かって下る その後は正面に見える西の西山に向かって急登路が控える
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湧水とは青景にある黒岩湧水のことだと思われるが ここから谷間伝って約15km 無理〜
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竜胆(リンドウ) 学名:Gentiana scabra リンドウ科リンドウ属の多年生植物
秋吉台のリンドウは背が高く秋芳町の町花でもあった 美祢市の市花は桜で至って普通である
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また下って 再び西の西山への上り道
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「鬼の穴」の縁へ下って再び登ってきた道
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龍護峰分岐を直進して西の西山へ
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11:10 西の西山々頂 三角点は200m先 道なし
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山頂から北側 地獄台方向 連続するドリーネの谷
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誰かの忘れ物 サングラス
分岐に戻らず藪の中を御鉢山を目指す
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西の西山よりやや高い標高400mのピークを目指す 左肩に見えるのが御鉢山
踏み跡は明瞭だが草が覆いかぶさり足元が見えない 慎重に進む
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西の西山を振り返り 向こうに地獄台を見る
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標高406mの御鉢山と425.5mの龍護峰 遊歩道と合流する20m手前で道を見失うが
すぐに踏み跡を発見 無事遊歩道に合流する
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12:00 やっと標識もない合流地点に辿り着く このルートは楽しい なので 草は刈って!
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観光協会指定のルート
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千振(センブリ) 学名:Swertia japonica Makino リンドウ科センブリ属の二年草
古来より日本固有の生薬として利用される 生薬名は当薬(とうやく)と呼び 漢方では利用されない
和名である千振の由来は 味が非常に苦く千回振出して(煎じて)もまだ苦いということから
「千度振り出し」が語源とされる その由来通り最も苦い生薬として認知されている
別名の当薬は 味見をした人が「当(まさ)に薬である」と言ったという伝説から生まれたと伝わる
日本固有の生薬として ゲンノショウコ・ドクダミと共に 昔から胃腸用民間薬として使われた
秋に開花た全草を刈取り 天日乾燥したものが生薬となる
内用として 健胃・消化不良・腹痛・下痢・食欲不振 外用には抜け毛防止・発毛などの薬効がある
花期の全草には 天然の苦味配糖体が多く含まれ 中でもアマロスエリンは屈指の苦味物質で
苦味成分が味覚神経を刺激して唾液・胃液の分泌を促し また胃粘膜に直接作用し消化機能を高める
乾燥品は医薬品と見なされ 無許可販売は医薬品医療機器等法違反となるため 注意が必要
東京・埼玉・石川・山梨・香川・大分・宮崎・千葉の都県などではレッドリストの指定を受けている
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御鉢山から西の西山方向を振り返る
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12:10 御鉢山々頂 標高406mの丘 昼食休憩
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龍護峰を目指す
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12:40 龍護峰 標高425.5m 秋吉台最高地点 二等三角点 標高 425.52m 点名:秋吉台山
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住友大阪セメント秋芳鉱山
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12:55 下山開始
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御鉢山
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御鉢山通過 西の西山を遠望 背後は地獄台
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河原撫子(カワラナデシコ) 学名:Dianthus superbus L. ナデシコ科ナデシコ属の多年草
撫子とは 撫でるようにして大切にあつかう愛児 または愛する女性を表す古語
可憐な花を「なでしこ」と呼んだことが名の由来 一般に撫子と呼び 別名に大和撫子(ヤマトナデシコ)も
秋の七草に数えられ万葉集には26首の歌が詠まれている そのうち11首は大伴家持の作である
「秋さらば 見つつしのへと 妹が植ゑし やどのなでしこ 咲きにけるかも」
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紫千振(ムラサキセンブリ) Swertia pseudochinensis リンドウ科センブリ属の二年生植物
センブリに酷似して紫色の花を着けることに由来する 関東以西から四国・九州・朝鮮半島
および中国東北部からアムール地方に分布が広がる
根に苦みがあり センブリの代用にされることがあるが 日本薬局方からは除かれている
そもそも 一般にセンブリ以上に稀少であるため代用に値しないとされるが
秋吉台ではセンブリより多く見かけ もしかすればセンブリは採取されているのかも知れない
環境省では準絶滅危惧種に指定されており 東京・埼玉・奈良の都県では絶滅したと判断された
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御鉢山を見上げる
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姫平江帯(ヒメヒゴタイ) 学名:Saussurea pulchella キク科トウヒレン属の二年草
和名は 同様に密集花が円形に咲くヒゴタイに比べて小型であることから由来するが
本種とヒゴタイは 姿も形も似て非なるもので ヒゴタイは別にヒゴタイ属を形成している
花期は8〜10月で 直径1cmほどの球形に密集して咲く 北海道から九州に至る広い地域に分布し
山地草原や海岸草原の日当たりのよい草地などに生育する
国外では 朝鮮半島 中国大陸の東北・中部モンゴル・サハリン・ロシア沿海など北部ユーラシアに分布する
学名にある<pulchella> は「美しい」「愛らしい」の意味を持つ 環境省の絶滅危惧U類に指定
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13:35 西の西山との分岐三差路に戻る
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鬼の穴と「旧秋吉台グランドホテル」の廃墟 右上に御鉢山
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13:55 妙見原 御鉢山・西の西山
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「ながじゃくり」の縁から 龍護峰・御鉢山・西の西山
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今日は一日中快晴でした
14:10 駐車場到着
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