2025.11.06 日田市大字小野字戸山(鈴連町) 戸山神社(上宮)

昭和10年(1935)発行の『水郷日田 : 日田二十五勝』日田保勝会より
「戸山は小野村に在り一名苓山と称す 山頂に郷社戸山神社あり官幣中社英彦山神社の別宮にして
郡領大蔵氏・郡奉行大友八家より日田代官に至る迄 世々の領主崇敬厚く
日田城鬼門の鎮守 及び郡内鎮護の神嶽と仰がれ 社地最も広潤なり 往事奉仕の坊住は六坊六寺にして
別當歓喜院は三十九世に及び 僧階は権大僧都より法印大和尚位の格式を以てし
一般崇敬甚だ厚く 又多額の基本財産を有す」と記される

戸山神社

河内集落の北方に聳える標高706.8mの戸山々上に鎮座し 戸山を御神体とする古代山岳信仰に基づく社である
『豊後国日田郡志』(1925年日田永忠著・花藤弘海写本)に 聖武天皇の御代・白鳳元年(672)
「癸酉6月18日石体大明神来現日鷹郡殿山」と記される古社で 戸山ではなく殿山と呼ばれていたことが分かる

江戸時代の貞享3年(1686)に著された『豊西記』で 仁寿3年(853)から日田郡司を勤めた鬼蔵永弘が
有田郷慈眼山に居館・鷹城を築いた際 鬼門となる殿山(戸山)に祠宮を安置し石体神を奉祀したと記されるが
祭神名については不明である その後 鬼蔵を大蔵と改め室町時代の嘉吉4年(1444)に17代永好の暗殺死により
家系は断絶 590余年に及ぶ日田郡の大蔵氏支配が終焉した

また 平安時代の弘仁10年(819) 嵯峨天皇により英彦山の神領「四境七里」が定められ
域内48村に大行事社が建立された 戸山を含む大行事社には 高皇産霊神(たかみむすびのかみ)が祀られたが
特に戸山神社は「山麓七大行事社」のひとつに数えられた 以降は修験道と結び付き 英彦山別宮となったが
大蔵氏以降の郡奉行・江戸時代の西国郡代に至るまで 日田の鬼門封じとして戸山神社の保護と崇敬は続いた

江戸時代には 神仏習合によって英彦山大権現が祀られ 境内には六寺六坊あり女人禁制の修験道場であった
明治時代の神仏分離令によって寺坊が廃された 現在の祭神は 三毛入野命・菅原道真・罔象女神・彦山神
彦波瀲武盧茲草葺不合命・仲井王命・千手千眼観音・釈迦如来・阿弥陀如来で神仏共に祀られる
中でも  三毛入野命と仲井王命には 大蔵氏の祖先とする説がそれぞれある

標高710mの山上に上宮があり 河内集落の上部・標高200mには鳥居があり一般には中宮とされるが
鳥居の先が女人禁制の境内であったことから 遙拝所があったと思われる 現在も戸山内の広範囲が社領であり
林立する杉や檜は神社の所有となっている 三河町の戸山神社は下宮とされるがあくまで遥拝所である

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1.戸山神社上宮 2.戸山々頂三角点 3.林道戸山線起点 4.戸山神社鳥居(中宮) 5.戸山神社下宮(遙拝所)
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1.戸山神社上宮 2.戸山々頂 3.林道戸山線終点 4.九州電力送配電・戸山反射板 5.林道戸山線起点
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標高グラフ
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2025.11.08 西有田の代官道(林道)から見る戸山
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10:36 林道入口から約250mに駐車
住所は日田市大字小野字戸山
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林道から台の集落を見下ろし 標高909.5mの大将陣山と登山口のNTT伏木無線中継所鉄塔を見る
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日田市大字花月の三花興業採石場
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英彦山から犬ヶ岳の火山帯による火成岩の安山岩および火山砕屑岩が分布
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日田市戸山市有林の掲示板
山崩れ発生予知施設の雨量観測テレメーター
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遠くから目立つ九州電力送配電株式会社の戸山反射板
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11:06 反射板横から日田市街地を一望
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11:35 林道戸山線の終点広場
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戸山林道新設之碑 昭和46年8月竣工
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林道下に残された中宮からの参詣道 これより下は消滅
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林道終点から始まる参詣道
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廃屋
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神域の大木は神社保全の資源資金となる
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石段は弓なりで 登るほど傾斜はきつくなる
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神社は素通りして山頂へ 三角点の標高706m 山頂は約710m
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11:58 三等三角点 標高:706.84m 点名:外山 少し山頂尾根を伝って神社に戻る
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拝殿と神殿
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石灯籠は延享元年(1744)9月 狛犬には天保3年(1832)の銘
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拝殿に腰掛けて昼食 12:30 下山開始
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13:20 車に戻る

大分県日田市大字小野字三河町河内 戸山神社鳥居(中宮遙拝所)

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小野川河川敷から見る河内集落 山上に九州電力送配電の反射板が見える
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右側へ集落上部の旧参詣道跡
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旧参詣道跡の石段と鳥居
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石灯籠 文化十四(1817年) 丁丑(ひのとうし)歳 九月吉祥
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戸山神社上宮 唯一の鳥居
元文三(1738)戊午(つちのえうま)奉三月 吉祥日
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扁額は「戸山」のみ
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かつての遥拝殿と思われる残骸 鳥居の先に参詣道の痕跡は確認出来ない

大分県日田市大字小野字三河町地蔵原 戸山神社下宮 遙拝所

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県道107号宝珠山日田線に面する戸山神社下宮 鳥居扁額は「戸山神社」
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拝殿
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「狛犬一對 大正六年(1917)十一月吉日建之」の銘
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拝殿
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遙拝所と言いつつも背後に神殿がある
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