2017.05.01 島根県安来市 足立美術館

足立美術館は 横山大観を中心とする近代日本画を展示する美術館で 横山大観の作品は130点におよぶ
また 日本一とされる日本庭園でも名を馳せ 観光客は庭園を目当てにやってくると言っても良い
博物館法に則り 島根県の登録博物館で 運営する組織は公益財団法人足立美術館である
公式サイト:https://www.adachi-museum.or.jp/
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足立全康は  明治32年(1899)2月8日 能義郡飯梨村字古川(現・美術館所在地)の農家に生まれた
尋常小学校卒業後家業を手伝うが 14歳の頃 農業に見切りをつけ 広瀬町から安来の港までの15kmを
大八車で木炭を運搬する仕事についた 炭を運搬する傍ら余分に仕入れた炭を途中で売ることが
初めての商売となった その後はさらに商売を手がけ 類い希な商才を発揮し 第二次世界大戦後は
大阪で丸全繊維・新大阪地所をを営み繊維と不動産業で富をなし一代で財産を築いた 一方 幼少の頃より
日本画に興味を持ち蒐集し続けたことで 何時しか美術品コレクターとして知られるようになっていた
また 若い頃から何よりも好きであったという庭造りへの関心も次第に大きくなり
昭和45年(1970)71歳の時に財団法人足立美術館を設立した
昭和52年(1977)名古屋で開催された横山大観展で観た「紅葉」に深い感銘を受け
それが後年の 大観作品収集への情熱へと繋がったと言われている
平成2年(1990)12月19日没 享年92歳であった
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足立美術館の特色は その広大な日本庭園である 庭園は「枯山水庭」「白砂青松庭」「苔庭」「池庭」など
6つのゾーンに分かれ 面積は5万坪にも及ぶ 全康自ら全国を歩いて庭石や松の木などを捜してきたという
「庭園もまた一幅の絵画である」という全康の言葉通り 専属スタッフが毎日手入を行う美しい庭園は
海外でも評価が高く  米国の日本庭園専門雑誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が行う
Shiosai Ranking(日本庭園ランキング)では 初回の2003年から2016年まで 14年連続で日本一となった
ランキング調査は日本国内約900箇所の日本庭園を対象としたもので とくに細部まで行き届いた維持管理が
高評価に繋がったと言われ 造園よりも維持管理の大切さを物語っている
2015年度上位は 1.足立美術館 2.京都・桂離宮 3.東京・山本亭 4.京都・御所西京都平安ホテル
5.福井・養浩館庭園である <しおさいプロジェクト公式サイト:http://gardenrankings.com/
また『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』や『Guide Bleu Japon』で それぞれ三つ星を獲得している
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人はこの美術館に庭を見に来る 絵を目的に来る人は稀で 団体客などは絵を見ず早々に立ち去る
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