2017.07.20 日豊本線・下ノ江駅  所在地:大分県臼杵市大字田井

 豊州本線が幸崎-臼杵駅間を延伸するに伴い 大正4年(1915)8月15日に鉄道院により開業
昭和5年(1930)11月3日 駅構内に鳥越稲荷神社を建立する

下ノ江鳥越稲荷大明神縁起(掲示板内容を一部編集)
大正の始め当地に鉄道建設工事が着手され鳥越の山腹を堀ることになったので請負人が、山狐の巣屈に出向いて
立退き方を哀願した後工事に入ったのですが、不慮の災厄が続出して死傷事故が相次ぎ発生した。
そのため作業員は恐れをなして日毎に減少し、工事中断の事態となってしまいました。
関係者は驚き、近くの原野に稲荷大明神を奉記したところ、災害はたちまち止まり作業員も次々復帰し、
工事も進捗して大正4年8月15日、下ノ江駅が開業できました。
ところが、開業後は祭祀をする人もなかったので、稲荷大明神のホコラは荒廃して、山狐は再び
悪事をはたらきだして災害は増加してゆきました。工事の際に構築された下ノ江駅構内と、近辺の人家で
それらを呪うように深夜怪火が飛びかい妖魔出没して、駅員および付近住民の災厄が頻発し、
旅客公衆の死傷事故も相次ぎ変死病没と思われるものが21名にもおよびました。
当時の武田一郎駅長は、深く心をいため稲荷神社を奉祀することによって必ず災厄がなくなることを信じ、
駅前空地に高さ六尺余りの石台を建て、昭和5年11月3日の佳節を期し盛大な開眼の式を挙行、
あわせて犠牲者に対しても供養を行いました。その日以後災厄は全然あとをたって関係者の健康も回復しました。
それ以後毎年11月3日に祭典を行い、今日に至っております。

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下ノ江鳥越稲荷大明神
鳥居には「日車天王」とある
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駅舎出入り口
改札口
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無人駅で駅務室の荷扱窓と出札口がそのまま残るのは珍しく 駅の風情を残し好ましい
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駅舎 ホーム側
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約1.5km離れた下ノ江港には造船所が多く 通勤時にはそれなりに賑わいが見られる
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