2013.05.16 京都府京丹後市丹後町袖志(そでし) 経ヶ岬灯台(きょうがみさきとうだい)

灯台50選に入る第一等灯台 Aランク保存灯台
明治29年(1896)に起工 明治31年(1898)12月25日の初点灯を経て 官舎事務所各1棟を含め 明治34年(1901)に竣工した
明治初頭の灯台建設は フランス・イギリスの外国人技師の設計指導の元に 東京湾沿岸を皮切に太平洋側および九州沿岸
北海道沿岸部の岬や諸島から始められ 明治10年(1877)まで30基(現存12基)の灯台が建設された
明治12年には全ての外国人技師が離日し 以降は日本人技術者による灯台建設が始まった
明治17年(1884)日本人技術者藤倉⾒達によって 現存15番目となる宮崎日南の鞍埼灯台が建設された
経ヶ岬灯台は 現存する明治期の灯台としては19番目に当たる

レンズはフランス製の第1等フレネルレンズで高さ:2.59m 同じくフランス製の水銀槽式回転機械を備える
当初の光源は石油ランプ 大正3年(1914)に電化された 灯火地上高:12m 灯火標高:148m 光到達距離:22海里(約40.7km)
灯塔・官舎・事務所は石造で白色塗装 石材は140m下の海岸から切り出し加工されて運ばれた
ドーム先端の頂蓋は 昭和45年(1970)にお椀を伏せたようなイギリス式から球形のフランス式に変更された

丹後半島の北端にある経ヶ岬は 安山岩による柱状節理の発達した海食崖で 江戸中期の『丹後州宮津府志』によると
その名の由来は 岬を取り巻く柱状節理が経巻を立てたように見えることによるとされている

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京都府与謝郡伊根町蒲入 蒲入展望所から見る経ヶ岬
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解体された建造物の石材
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眼下の岩礁 明治時代の石材の搬出運搬は滑車クレーン使用?
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