2013.05.15 京都府舞鶴市北吸(きたすい) 舞鶴旧鎮守府倉庫施設(舞鶴赤レンガ倉庫群)

舞鶴の赤レンガ倉庫群は旧帝国海軍舞鶴鎮守府の跡地である 北方の大国ロシアと清国に対する戦略軍事拠点として
明治22年(1889)湾口が狭く防御に適した舞鶴湾に鎮守府を設置する計画が決められた
しかし すでに広島県の呉 長崎県の佐世保の整備が始められており 資金調達が困難な財政状況であったが
日清戦争(1894-1895)の勝利によって清国からの賠償金が 舞鶴の軍港建設費用の資金として当てられ
明治34年(1901)10月1日に漸く舞鶴鎮守府が開庁した 初代司令長官は東郷平八郎であった

現存する舞鶴赤レンガ倉庫群は下記の通り 12棟の内 重要文化財指定8棟

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1. 明治36年(1903)竣工・旧舞鶴海軍兵器廠魚形水雷庫(赤れんが博物館)
2. 明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍兵器廠予備艦兵器庫(赤れんが2号棟・舞鶴市政記念館)
3. 明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍兵器廠弾丸庫並小銃庫(赤れんが3号棟・まいづる智恵蔵)
4. 明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫<雑品庫並損兵器庫>(赤れんが4号棟・赤れんが工房)
5. 大正7年(1918)竣工・旧舞鶴海軍軍需部第三水雷庫(赤れんが5号棟・赤れんがイベントホール)
大正時代のレンガ倉庫は 明治時代の建築に比べると装飾が少なく簡素である

重要文化財指定8棟の内 非公開3棟
6. 明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍需品庫<旧・電機庫>(文部科学省・文化庁所管倉庫)
7. 明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍需品庫<旧第一水雷庫>(文部科学省・文化庁所管倉庫)
8. 明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍需品庫<旧第二水雷庫>(文部科学省・文化庁所管倉庫)

12棟の内 重要文化財非指定・海上自衛隊所管・非公開4棟
9. 大正8年(1919)竣工・旧舞鶴海軍軍需部第一需品庫(海上自衛隊舞鶴補給所No.17倉庫)
10. 明治34年(1901)竣工・旧舞鶴海軍経理部衣糧科被服庫 (海上自衛隊舞鶴補給所No.3倉庫)
11. 明治34年(1901)竣工・旧舞鶴海軍経理部衣糧科被服庫 (海上自衛隊舞鶴補給所No.2倉庫)
12. 大正10年(1921)竣工・旧舞鶴海軍軍需部第三被服庫(海上自衛隊舞鶴補給所No.4倉庫)

その他の建造物

明治36年(1903)設立・旧舞鶴海軍工廠事務所(ジャパン マリンユナイテッド舞鶴事業所・舞鶴館)通常は非公開
昭和8年(1933)建築・旧海軍機関学校大講堂(海軍記念館)土日祭日公開・要入場申込書
  明治34年(1901)建築・旧東郷邸(司令長官宿舎)1月を除く毎月第1日曜日のみ一般公開・要入場申込書
明治37年(1904)築造・旧軍港引込線北吸隧道 国の登録有形文化財

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昭和38年(1963)国土地理院空撮写真
1.舞鶴赤れんがパーク(現存する赤煉瓦倉庫) 2.東郷邸 3.海軍記念館 4.舞鶴館 5.北吸トンネル
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8号棟旧舞鶴海軍需品庫・第一水雷庫 7号棟旧舞鶴海軍需品庫・第二水雷庫 6号棟旧舞鶴海軍需品庫・電機庫
いずれも明治35年(1902)竣工・非公開
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8号棟旧舞鶴海軍需品庫・第一水雷庫
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8号棟旧舞鶴海軍需品庫・第一水雷庫
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7号棟旧舞鶴海軍需品庫・第二水雷庫 6号棟旧舞鶴海軍需品庫・電機庫
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明治35年(1902)竣工 6号棟旧舞鶴海軍需品庫・電機庫
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反対側から 8号棟・7号棟・6号棟
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6号棟 戦後は食糧庁の倉庫に転用
大正8年(1919)竣工の9号棟と6号棟
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<左>明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍兵器廠弾丸庫並小銃庫(3号棟・まいづる智恵蔵) 
<右>明治35年(1902)竣工・旧舞鶴海軍兵器廠雑器庫並預兵器庫(4号棟・赤れんが工房)
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<正面>大正7年(1918)竣工・舞鶴海軍軍需部第三水雷庫(5号棟・赤れんがイベントホール)
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2号棟・市政記念館
4号棟・赤れんが工房
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3号棟・まいづる知恵蔵二階フロア
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耐震補強の鉄骨 2号棟・市政記念館
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戦前の掲示物
碍子配線
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昔の建物なので柱は多い
天井クレーン
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4号棟・赤れんが工房
3号棟と4号棟
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海上自衛隊のイージス艦と補給艦
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国登録有形文化財 旧舞鶴線「北吸トンネル」西坑口 明治37年(1904)建設
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旧舞鶴線「北吸トンネル」東坑口
明治37年(1904)11月 舞鶴線の開通に伴い舞鶴駅-舞鶴海岸荷扱所間の軍用線として開業 昭和60年(1985)3月廃止
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