2012.04.03 鳥取県鳥取市馬場299 倉田八幡宮参道橋

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現地掲示板:国指定天然記念物 倉田ハ幡宮社叢 指定年月日 昭和9年5月1日
倉田ハ幡宮社叢は、千代川右岸の下流域に広がる鳥取平野の真中に位置する同宮境内の神社林で、水田に囲まれた
湿度の高いところにあるタブノキを中心とする約1ヘクタールの常緑広葉樹林である。山陰地方の低地における
極相林は常緑広葉樹林(照葉樹林)であり、ここのような平坦で湿度の高いところではタブノキ林が多い。
こうした平野部では、人間による耕作地や居住地として開発利用されて、原植生のほとんどは失われているが、
倉田ハ幡宮の境内であったため、地域住民により神聖な場所として、植生が維持されてきた。高木層はタブノキが
7〜8割を占めるが、部分的にスダジイ、ウラジロガシ、ヤマモミジ等の巨木も多い。亜高木層にはツバキが多いが、
より湿度の高いところにはサカキもみられ、ヤブニッケイも少し混じっている。低木層では、アオキの多いところと
ヤダケの多いところがある。樹木はよく茂っており、草本層はおまり繁茂していない。また、社殿周辺のイチョウの
巨木、大ギンモクセイは名木として知られており、クロチクも希少な存在である。
山陰地方平野部の低湿地を代表する自然林の姿を残す社叢として、学術的に貴重なことから、
国の天然記念物に指定されている。平成十六年三月 鳥取県教育委員会
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