2016.10.24 長崎県雲仙市小浜町雲仙 普賢岳(ふげんだけ) 標高 1359.3m
雲仙岳は 長崎県の島原半島中央部にあり 千々石カルデラの外輪に位置する山体で
平成新山(1483m)・普賢岳(1359.3m)・国見岳(1347m)・妙見岳(1333m)・野岳(1142m)
九千部岳(1062m)・矢岳(943m)などから成る複合火山である
<西側上空から見た雲仙火山 平成18年(2006)2月5日撮影>
普賢岳は 嘗ては雲仙岳の最高峰であったが 平成2年(1990)11月17日に始まる噴火活動により
平成新山が形成され これが最高峰となった 噴火活動は大規模火砕流を引き起こし
平成7年(1995)3月頃に漸く沈静化したが 現在も平成新山は登山禁止区域に入る
広義においては 普賢岳・国見岳・妙見岳の三峰と野岳・九千部岳・矢岳・高岩山・絹笠山の五岳からなる
山体の総称で「三峰五岳の雲仙岳」と呼ばれる 登山口としては 仁田峠駐車場が便利ではあるが
登山者の駐車は禁止とされているため 池の原園地の駐車場を利用し 仁田峠までは徒歩となる
登山開始 8:10 仁田峠 8:50 妙見神社 9:30 国見岳 10:10 鬼人谷口 10:47 鳩穴分れ 11:30
霧氷沢 12:10 普賢岳山頂 12:50 下山開始 13:10 紅葉茶屋 13:30 仁田峠 14:15 池の原園地 14:50

4.妙見神社 5.国見岳山頂 6.鬼人谷口 7.霧氷沢 8.普賢岳山頂 9.紅葉茶屋
































西の風穴 蚕の保存
日本では、明治以降、絹糸の生産が盛んになり、原料である蚕の飼育は、九州でも重要な産業となりました。
蚕の幼虫は高温(25度C〜30度C)では約2週間でふ化しますが、低温(5度C以下)で眠らせ、
ふ化時期を調整することができます。そうしたことから、風穴は、夏でも涼しい特性を利用し、
蚕の卵の保存に利用されていました。風穴内に保存する他、石囲いをして保存することもあり、
目の前の石垣はその名残です。普賢岳の風穴では、九州各地から蚕の卵を預かり天然の冷蔵庫で保管し、
必要な時に返送する仕組みでした。これにより、農繁期を避けたり、
蚕のえさである桑の生育に合わせたりして、安定的に絹を生産できるようになりました。
この風穴には、地震計と傾斜計が設置され現在も火山活動を監視しています。





「鳩穴分かれ」から「霧氷沢分かれ」まで一方通行となる








霧氷沢は その名の通り 霧氷がよく見られる場所で 標高1300mを越え 南側の岩山によって
日光が遮られ気温が低く 冬季には 東西に伸びた谷筋に北西の季節風が吹き込み よく霧氷が発生する

「平成の噴火」前と現在の登山道
嘗ては 普賢神社方向に下る道があったが 現在は平成の噴火によりその道は埋没してしまった













