2018.11.04  広島県神石高原町(庄原市東城町) 神竜湖(しんりゅうこ)

大正13年(1924)に完成した帝釈川ダムにより出現した人造湖で その形が竜に似ていることから命名された
ダムを境にして 上流側を上帝釈峡 下流側を下帝釈峡と呼び 観光地として開発されたのは上帝釈峡である
帝釈川ダムは発電専用ダムで 日本では最も早い時期に建設されたコンクリートダムである
堤高:62.1m 堤頂長:35.2mあり 竣工当時は 日本一の高さを誇る堰堤であった
昭和6年(1931)に貯水増量のため嵩上げされ 昭和41年(1966)111門あった木製転倒ゲートを撤去
トンネル型洪水吐きを新設し2門の鋼製のゲートを設置した 平成18年(2006)には 完成以後80年を経過し
老朽化していたダム本体を 補強耐震化するための増強工事と発電力の増強を図る工事を行っている
帝釈川ダムは 帝釈峡の特徴である狭い断崖絶壁部に建設されたため非常に縦長となっている
一般的に 堤高と堤頂長を比べた場合 堤頂長の方が長いが 帝釈川ダムの場合 堤高62.1メートルに比べ
堤頂長は35.2メートルと縦横比が逆転しており 結果的に日本で一番の縦長ダムとなり人造湖も長くなった
比婆道後帝釈国定公園の第1種特別地域に指定され 神竜湖に掛かる桜橋と神龍橋は国の登録有形文化財である
<帝釈峡ぐる〜りマップ>
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国土地理院空中写真 1.帝釈ダム堰堤 2.紅葉橋と遊覧船乗場 3.桜橋 4.神龍橋
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神龍橋
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神竜湖の遊覧船は 料金1200円・所要時間40分 12:30 下船 遊歩道を散策する
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桜橋
昭和12年(1937)に開通 平成23年(2011)国の登録有形文化財に登録 現在は遊歩道として利用
単径間中路式2ヒンジブレーストリブアーチ橋 材料:上部工:鋼橋・下部工:RC構造
全長:70m 幅:4.6m 通路幅員:3.75m
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神龍橋(旧紅葉橋)
大正13年(1924)の帝釈川ダムの竣工に伴い 昭和5年(1930)現在の広島県道25号三原東城線に架けられた
初代の紅葉橋である 橋の種類は曲弦分格型の 「ペンシルベニアトラス」と呼ばれる珍しいトラス橋である
ペンシルベニアトラスは 米国のペンシルバニア鉄道がデザインし多用したトラス橋で 現在米国においても
希少な存在となっている この神龍橋は 戦前の道路橋における単スパン・トラス橋としては日本最長を誇った
しかし幅員が狭く戦後一気に増えた交通量に対応できず 昭和60年(1985)現二代目紅葉橋が架橋された
しばらくは側人道橋として利用されたが 平成4年(1992)保存のため上流約600mの現地点に移設された
移設にあたり 構造上分解組立が容易でないことなどから 橋を一括積載して移設するという  我が国でも
珍しい工法がとられ ユニフロートと呼ばれる小型の鋼製箱型フロート72個を組み合わせた台船に 乗せ
移動・架設された 「神龍橋」と名を改めた旧紅葉橋は 平成14年(2002)に土木学会選奨土木遺産に
平成21年(2009)には 国の登録有形文化財にも指定された
材料:上部工・鋼橋 下部工・RC構造 橋長:84m 幅:3.6m(現幅員:2m) 最大支間長:82.9m
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左に桜橋 右に神龍橋
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一周して 遊覧船乗場に戻る
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桜橋遠望
13:20 帝釈峡と神竜湖を跡にして上下町へ 約23kmの道程だが途中に"コレといった"食事場所が無い
結局上下町のセブンで昼メシにありつく いつものパターン
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