2022.06.16  オオヤマレンゲ(大山蓮華)

モクレン科モクレン属の落葉低木 学名:Magnolia sieboldii subsp. japonica
山地を好んで生育することから 別名にミヤマレンゲ(深山蓮華)がある
学名にある sieboldiijaponica は 幕末に来日していたシーボルトに由来し 本草学者の伊藤圭介が
江戸時代初期 既に朝鮮半島から観賞用に輸入されていた大葉大山蓮華を日本産としてシーボルトに提供し
基種の Magnolia sieboldii subsp. sieboldii として記載された経緯が明らかとなっている
大山蓮華の名は 紀伊半島の大峰山に自生し ハスの花(蓮華)に似た花を咲かせることから名付けられた

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花は白く下向から横向に咲き 1重3枚の花弁を2重から4重に付ける 淡赤色で多数の雄しべが螺旋状に付き
芳香を放つ 日本国本州の関東北部以西・四国・九州・屋久島で谷川岳周辺がその北東限とされ
山地の冷温帯から亜寒帯に生育し 落葉広葉樹や針葉樹の樹林縁・やせ尾根・岩場などで稀に見られる
また中国では南東部の安徽省や広西省に分布している ただし九州・四国に分布する大山蓮華は
葉緑体のDNA解析から韓国で生育する大葉大山蓮華の交雑種であることが判明している
朝鮮から栽培種として移入された大葉大山蓮華(オオバオオヤマレンゲ)は 雄しべが赤紫色で区別し易い
大葉大山蓮華は朝鮮半島には比較的多く生育し 北朝鮮の国花とされ「モンラン」という名がある
「モンラン」は 木に咲く美しい花という意味で金日成初代主席が名付けたとされる

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枯れ花
開花時期は 地域差があるものの5月から7月 花の寿命は4・5日程度である
鹿の食害や盗掘被害もあって絶滅危惧種として指定する県がある

花言葉は「変わらぬ愛」「永遠の愛」

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