2006.08.05  アラカシの森とアオゲラ

我が家の傍らに粗樫の森がある 以前は炭焼きの材料として 順次伐採され杉の人工植林地として
姿を変える予定が 炭の生産が中止され偶然にも残ることとなった自然林である

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アラカシ:ブナ科コナラ属の常緑広葉樹 別名・クロガシまたはナラバガシ
樹皮は黒っぽい灰色 葉は楕円形で硬く 中央から先にあらい鋸歯がある 裏面は粉を吹いたように白い


カシ(樫)は ドングリの木と呼ばれるブナ科常緑高木の総称で 照葉樹で鋸歯縁の葉を持つものが多い

アカガシは 日本を含む東南アジアから中央アジア温帯南部の湿潤地域に 約150種が分布し
日本では関東地方以南に多い

コナラ亜属の常緑性のカシは 温暖だがやや乾燥した地域に多く 東〜東南アジア以外では
南ヨーロッパやアメリカ大陸にも分布する

落葉高木群であるカシ類及びナラ類は 共に風媒花であり雌花と雄花がある
一般には晩春から初夏に花を咲かせ いずれも花びらはない

同じブナ科のシイやマテバシイの花は虫媒花であり 全体が明るい黄色で強い香りを出す

カシ・ナラ類の果実ドングリ(団栗)は 開花した年に熟するものと 二年目に熟するものとがある

アカガシ亜属はドングリの皿に環状紋のあるのが特徴である

アカガシ・シラカシなどの材質は非常に堅く器具の材料などとして重宝される

カシ類は照葉樹林の重要な構成樹で 常緑広葉樹林においてはいずれかのカシを目にする
西日本の平野部ではアラカシが優占する森林となる事が多く 海岸線ではウバメガシが
ブナ林帯近くではアカガシが その間の地域ではウラジロガシなどがよく見られる

照葉樹林地帯のシイ・カシ林を繰り返して伐採すると
ナラ類のコナラやクヌギを中心とする落葉樹林やコナラ・クヌギ・アカマツの混交林になりやすい
里山にはこれら混交林が多く 雑多な用途に適していると言える

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この林の住人は一度だけ顔を見せてくれた「アオゲラ」のようだ
日本野鳥の会公式サイト「アオゲラ」
https://www.birdfan.net/pg/kind/ord16/fam1600/spe160001/

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