宮崎県えびの市  田の神さぁ(タノカンサァ)

えびの市田の神さぁ
「田の神さぁ」は 南部九州地方の旧薩摩藩領域に 元々分布していた「田の神」のことで 集落ごとに杓子や
すりこぎを持った「田の神」を 水田の際にまつる風習が多くみられる 江戸期では薩摩藩領への出入りが
厳しく制限されており 他所への伝播はほぼ皆無である 明治以降はその分布がやや拡大したが
現在も薩摩・大隅・日向の一部(都城周辺)に限って分布する 代表的な事例では 春に 田の神に化粧が施され
背中に背負って戸外へかつぎ出し 村人と共に花見をする これは「田の神おおなり」などと言われ 水田への
宿移りの祭事である 秋の収穫後には 再び戸外から家の中へと移動する祭事が執り行なわれる
「田の神さぁ」は18世紀(1700年代)初め頃よりつくられ始め 同じ形の石造がひとつとして存在しないことが
大きな特徴である 仏像形・僧形・神像形・神職形・神楽舞形などの宗教信仰にもとずく形態の他に
女形や農民形などが存在することも特徴である