鹿児島県霧島市隼人町内山田  鼻んす

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霧島市指定文化財 記念物 史跡  平成17年7月6日指定
内山田の「鼻んす」は丘に開けられたニ連の隧道(トンネル)で、今から約二百五十年前に、用水路を通すために
造られたものです。用水路は、「宮内原用水」といい、用水の取水口は、天降川上流の水天渕にあります。
用水路の工事は、江戸時代の正徳元年(1711)から正徳六年(1716)にかけて行われました。工事の目的は、
人工の水路を造り、天降川の水を引き、国分平野の原野を水田に変えるためでした。それで地元では
用水路を「新田川」と呼びます。このトンネルの形が、鼻の穴に似ているために、地元の人は
「鼻んす」と呼んでいます。鼻んすは、二連アーチ型のエ法を採り、トンネルがくずれるのを防いでいるのです。
鼻んすは、江戸時代の土木工事の技術・工法を知る上で非常に貴重な遺産です。
 平成14年に道路が通り、一部削られましたが、消滅をまぬがれました。
この遺産を今後も大切に守り伝えていきましょう。
霧島市教育委員会