2020.10.25 大分県竹田市久住町有氏 佐渡窪(さどがくぼ)の紅葉

佐渡窪は 沢水(そうみ)や一番水から 九重連山東部の白口岳(1720m)・立中山(1464.5m)の
中間にある鉾立峠(1368m)を越えて 坊ガツルや法華院温泉に至る登山道途中の湿原窪地である
春にはマンサクの花を求めて ここを目的とした登山客で溢れかえるが 他の季節では
大船山や久住山へは遠まわりとなるため あえて稲星山や白口岳および立中山を目指す山行きや
坊ガツルでの野営または法華院温泉泊まりの登山者が通るマイナーなルートである 嘗ては竹田から
平安時代の延暦年間に 天台宗修験道場として開山された久住山法華院白水寺へ通じる往還道で
所々に残る自然石の石畳が当時の様子を伝える くたみ岐れ(朽網岐)の名は
古代律令制で豊後国が制定され この地を直入郡として三宅・直入・柏原の三郷の他に
朽網郷が設けられたことに由来する 天平5年(733)頃に成立した『豊後国風土記』には
「球覃郷」の名が見られる その他 郡の北にそびえる山々を朽網山(くたみやま)や
球覃峯(くたみのみね)と称した 硫化硫黄などによる火山性臭気の「臭み」が語源とされる
この道の途中にある佐渡窪の名は 形が佐渡ヶ島に似ていることから命名された
この季節 紅葉をめでる人達で混雑する久住山系の中にあって 佐渡窪は知る人ぞ知る穴場である
今年7月の豪雨により 先日の指山登山で目にした三俣山を源とする激しい土石流など
久住一帯は甚大な被害を被った 今回のコースでも土石流によって激しく谷底がえぐられ
深さ10m超の部分もあり危険を伴うため一時登山道が閉鎖された
現在 砂防ダムの建設 そのための林道拡張と舗装などが行われ 登山道の様子に変化がある
新しくつけられた登山道に道標の設置が追いついていないため 初心者は注意を要す
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1.久住高原展望台 2.レゾネイトクラブくじゅう 3.一番水 4.くたみ岐れ 5.砂防ダム工事
6.谷底侵食地 7.鍋割坂 8.鍋割峠 9.佐渡窪
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標高グラフ
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駐車場が満杯で林道に路駐
9:43 駐車場は植林ボランティアの車が沢山
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展望台公園の草刈りボランティア
「くたみ岐れ」への遊歩道
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鳴子谷下流域の土石流跡から 久住山・稲星山・白口岳・中立山
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土石流跡を横切る
アップダウンを繰り返す遊歩道
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倒木は台風の影響か?
10:14 くたみ岐れ 作業道建設で道標は喪失
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作業道と合流後 左に新道らしき階段が設置されていたが 道標が無い
日曜日で工事は休み なので取敢えずコンクリート舗装の作業道を登る 砂防ダム建設現場の横に
登山道を見つけるが 工事中は立ち入り出来ない 帰りは新道を辿ってこの部分は迂回した
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砂防ダム建設現場横の旧登山道
土石流による侵食 底が見えない
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道標のある本来の登山道 テープが目印
登山道を分断する侵食跡 深さ3m程
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アイカワタケ(間皮茸)食用可
嘗て生活道路であった証 地蔵像
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10:50 地蔵のある広場 紅葉はまだまだ
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鍋割峠下の聖観音像
峠の標識
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11:12 佐渡窪の南口となる鍋割峠
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土砂が流れ込み最近になって溜まっていた水が蒸発したような風景
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2009年10月21日の佐渡窪
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南側では数センチの堆積
奥では土砂が1m超堆積している
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佐渡窪の樹木は多様で 見上げる紅葉は色とりどりで鮮やか
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標高1643mの鳴子山と標高1720mの白口岳 鞍部は稲星越峠
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鳴子山と白口岳の鞍部・標高1540mの台地に片ヶ池があり 溢れた豪雨の水が土石流となった
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鍋割峠
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13:03 復路・鍋割峠
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くたみ岐れ 沢水遊歩道は右
上に法華院への道標が残る
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遊歩道の樹間からガンジーファームと久住高原
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14:22 沢水展望所駐車場
14:30 林道の駐車場所に戻る
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国道442号・県境から 阿蘇五岳と瀬の本高原
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瀬の本高原
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平野台高原展望所から瀬の本高原
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