2020.09.19  ホウジャク(蜂雀蛾/鳳雀蛾)

学名:Macroglossum stellatarum Linnaeus
鱗翅目(りんしもく=蝶・蛾など)雀蛾科(すずめがか)ホウジャク亜科の昆虫
蜂雀の名は蜂鳥(ハチドリ)の異名であるため 蛾の一種であることから 末尾に蛾を添えて表記する
全国に分布するが 幼虫期に生息しやすい里山などで 主に夏から秋に見る事が多い
蛾の仲間であるが 夜行性ではなく昼間に活動する
その他 特記すべき性質として 飛び方がかなり独特である
同じ昼行性鱗翅目の蝶と違い ヒラヒラと優雅に舞う感じではなく
常に羽をうごかし急激的な移動を繰り返す 吸蜜もホバリングしながら行い 
羽を休めて花に留まることはなくせわしげに飛び回る そのため静止画で捉えることが難しい
 ホウジャク亜科には ホシホウジャク・ヒメクロホウジャクなどの他
 スズメの名を持つものや 透き通った翅を持つスカシバやスキバホウジャクなどがある
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サルビアとホシホウジャク(星蜂雀蛾) 学名: Macroglossum pyrrhosticta

空中に静止して花の蜜を吸う形態から ハチドリを模して「蜂雀」という名がついたとされる
神奈川県立鶴見高等学校・環境教育ホームページの記述に面白い説が紹介されている

多くの植物は その発達過程において蜜を代償として昆虫に受粉を手助けさせるという共生関係を
成立させてきた しかし 蝶や蛾の多くの仲間は体に花粉が付くことを嫌い
雄しべや雌しべ触れることなく 蜜を吸うため長いストロー状の口吻を発達させたことで
食料や営巣材料として蜜や花粉を運ぶ蜂に比べ受粉作用にはさほど貢献していないと考えられている
ただ 永い品種改良の時を経て花の構造を複雑にしたり 蜜を出す器官を花の奥に作るようになった
そのような花をスズメガ媒花と呼び スズメガの行動が活発になる夜に比較的大型の花を咲かせたり
あるいは昼夜を通して咲き しばしば芳香を放つ 花の色は白や黄色が多く闇夜に浮き上がって見え
長い口吻を花の奥に引き込んで効果的に頭部に花粉をつけられるように長い花筒や距が発達した
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酔芙蓉の花とホシホウジャク
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このように花と昆虫が競い合う進化の結果 スズメガの仲間は
体長と同じくらいの長さまで口吻が発達したものや 羽を巧みに速く羽ばたかせ ホバリングしながら
花に全く触れずに花の奥の蜜を吸い取ることができるよう進化した
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せわしないホウジャクに比べ 優雅に舞い 物静かに蜜を吸う「クロアゲハ蝶」
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